アートとコミュニティ

そこに住んでいるというだけでつながる地縁的な地域コミュニティにせよ、課題解決型のテーマコミュニティにせよ、それだけを抽象的に想定すると、とても整合的で、合目的的な何かのように感じられてしまう。そうした制御された目的性や必然性にそった流れの中に、よどみや滝や、ポイントを持ち込むことが、コミュニティにアートを持ち込むおもしろさなのだろうと思う。それが生まれることで、それが流れであり、どこまで流れてきたのかも改めて見直すことができるような。そこにある不整合性やずれは、コミュニティのもつ目的性や必然性が、アートのもつそれと質的に大きく違うことから生まれる豊かさなのだと思う。