何か目標や目当て、ゴールがあって、それを達成する、というような行為ほどつまらないものはないと思う。目標を立てた時点でもうそれはやらなくていいのではないかと思う。それはルールの決まったゲームをやるようなもので、やる前からどうなるかなど決まっている。私はルールのないゲームをやりたい。あるいはルールをつくるゲームをやりたい。
確かに「目標」や「ゴール」「ルール」は必要な時もあるが、それは達成するためのそれではなく、常に仮のそれ、捨て去られ、塗りかえられていくことを前提したものであって、どんなものにもいわば最初に踏み出す方向、土地が存在しないわけにはいかない、という意味でのそれでしかない。とりあえず踏み出した方向に向けて永遠に進まなければならないなどという旅を考えることができるだろうか(それはそれである種のおもしろさをもっているかもしれないが、内容的にはとても貧しいものだろう)。
プランや趣旨は立派なのに内容が貧しいということが起こるのは、すべて以上のような理由によるように思う。