akadowaki2007-10-23

見る人は、それが異質なもの、違和感のあるものであればあるほど、「何なのか」を知りたくなります。
逆に作家の側では、「何なのか」がわかってしまっては「アート」ではない、といった姿勢をもって臨んでいたりします。
いい例が、「見たままです」「感じたままです」といった説明しかかえってこない、という不満で、しかしその知りたいという気持ちは、別に作品を単純化したいとか、楽をしてものを知りたいという欲求だけではないように思うのです。
やはり、知らない人どうし、違う価値観をもった人どうしが出会ったとき、「それは何なのですか」という問いを通してしか分かり合えないし、逆にそれを通して、分かり合えたりするのです。
それは何も流暢に自身の作品の意味や価値を述べる、といったものなどではなく、作家の誠意ある態度や情熱がありさえすればいいのではないかと思います。結果がどうあれ、それこそが街でアートをする意味でしょう。