宮城県美術館「大原美術館展」

セガンティーニの絵をメインに、仙台ではすごく宣伝していたので見に行きました。岡山は倉敷にある大原美術館のコレクションを展示するもので、「実業家の大原孫三郎(1880-1943)が、庇護した洋画家児島虎次郎(1881-1929)の願いを聞き入れ、西洋絵画の収集を開始したのに端を発し」という説明文にもあるように、おそらくこの虎次郎氏の勉強のために収集したんじゃないかと、虎次郎氏のめくるめくうつりゆく、ありとあらゆる西洋画の洋式のパロディーのような絵画群を見て思いました。本当に、仕切られた壁の端がミレーとかクールベ風なんですが、だんだんモネ風、ゴーギャン風、セザンヌ風みたいになっていくわけです。展示されていませんでしたが、売店で売っていた図録を見ると日本画もまた上手で、本当に器用な人だなぁと思いました。しかし同時に、なんでこんなにいろんな洋式の模倣みたいなことばかり(ではないのだと思いますが、この展覧会を見る限りそう思えるほどに)やっていたんだろう、やっぱり勉強のためだろうかと思う一方、私もはたから見るとなんであんなことをしているんだろう、やっぱり勉強のためだろうかと思われたりするのだろうかと思ったり。