NACOM展審査

審査風景

昨日搬入したニュー・アート・コンペティション of Miyagi(NACOM)展の審査が行われる。書類審査を通った5人がせんだいメディアテークで展示を行い、それを審査員が審査して一等賞を決めるもので、今回の審査員はTOMIO KOYAMA GALLERYの小山 登美夫氏と神奈川県立近代美術館学芸員の李美那氏のふたり。簡単な審査員の紹介の後、出展者がおふたりに作品の説明をしたり、質問にこたえたりした。
審査の結果、賞をとったのは多摩美術大学大学院美術研究科工芸学部陶専攻の佐藤暢子さん。耳の構造をモチーフに、磁器をもちいた作品群が並ぶ作品で、紙粘土なんかでつくると簡単につくれそうなものなのだけれど、きっとものすごくつくるのが難しいものなのだろうなと思った。
審査後の講評では、私の毛糸の作品は、作品の形態としてはすでにこれ以上の発展はないかもしれないが、場所や関わりを新たにしていくという意味での発展に期待しているとのこと。せんだいメディアテークというこの場所での展示も、そのようなもののひとつとして与えてくれたのだろう。
その後、カフェでの歓談となり、街を流れる川に12の毛糸の橋をかけるとか、雲をつくって浮かべたり連れて歩くといった、「ばかばかしい」企画が好きだというと、小山氏は火薬をしかけたマスクが空中に飛んで行くというローマン・ジグナーの作品などを紹介してくれる。まったく、そういう作品をつくりつづけている人の話を聞くと、救われる気持ちがする。