本当はピカピカのショッピングモールがいいんだけど、お金もスキルもないから「身の丈にあった」取り組みということで集まって誰でもできそうなことを「まちづくり」と称してやっているとか、本当はみんな東大に入って医者や何かになりたいんだけどお金も能力もないから別の道をさがしたり「身の丈にあった」幸せを見つけているとか、あるいは本当は美術館やギャラリーや国際展で華々しく活躍したいんだけどお金も才能もないから「まちでアート」みたいなことを素人相手にやって喜んでいるとか、例えばそう考えたとして、ではその「本当は…」が全部できたとして、問題はすべて解決されるのだろうか。人間でいる限り、別になんにも変わらない、例えば別の問題が生じてくる、もっと言えば、何かを得て何かを失うということからいえば、問題は一歩も動いていないのではないか。結局、解決するというのは、何を指しているのか。