すずき恵 個展「花鳥風月」

自ら作家であり、ギャラリー・オーナーでもある越後しのさんの「ギャラリー・エチゴ」にすずき恵さんの展覧会を見に行く(9/20-25、13:00-20:00、最終日-19:00、仙台市青葉区双葉が丘1-8-2-105
℡022-728-6888)。
越後さんは、11/4〜6に石川県小松市の須天熊野神社で行われる薩摩・加賀・仙台交流アート展に、仙台から唯一出展するということで、場所が神社ということもあってすごくおもしろそうである。
一昨日、東京に行ったおりに銀座のギャラリーなどいくつかまわってみたのだけれど(もしかしたら作品の質の問題なのかもしれないけれど)、正直、どれもつまらなくて、何というのだろう、あのギャラリー空間の(無機質という意味で)人工的で、見る人/見られる人、買う人/売る人、みたいに固定された役割を振り分けられる、へんな緊張感(あんまりいい意味じゃなくて)をもったああしたあり方は、本当にあれで大丈夫なのだろうかと思う。遠くからだんだん近づいて行くと、何かおもしろそうなことをやっているのが見えて、何だろうあれ、何だろう、といったドキドキやごく自然な緊張感をもって作品に接したり、参加したりする、お祭りのような感じの展示に慣れてしまったせいか、知り合いがやっているとか、そういう次元でならともかく、もうそういうものにはそれらしさ、みたいな約束ごとのよせ集まりの上にあやうく成立しているものみたいな気がしてしまって、リアリティみたいなものを感じることができないような気がする。そこになくてもいいような、そんなリアリティのなさ。だから神社とか地域とか歴史とか、そういうもの、つくられたものにせよ、そうした、より太くて強度のある約束ごとの方に、強い魅力を感じる。
個展に話を戻すと、出展者のすずきさんは見たことのある人だと思っていたら、以前毎日毛糸を結ぶという企画(これ)に参加してくれた人だった。作品は地元紙・河北新報に今年1〜4月に掲載された鳥と花のモノクロ13点をメインに。来月18〜23日にはギャラリー・リブリッジ・エディットでも個展(展示はちがうもの)が開催されます。