アート温泉

長野県千曲市の中学校で10月に行われるアート展「とがびプロジェクト」に出す予定の「戸倉上山田アート温泉」。先週、現地の中学生が旅館などへ取材に行ってくれました(8/27のブログ)。どんなレポートがやってくるかたいへん楽しみ。
現地についていろいろ調べたりしているうちに、かつて20年ほど前、上山田温泉を舞台に芸術集団が工房をつくって活動していたという歴史が浮かび上がってきたり、その活動の主宰者でもあった信州大学木村仁先生が、現在の「羽根プロジェクト」を行う前、千曲川を詠んだ万葉集の歌「信濃なる千曲の川のさざれ石も君し踏みてば玉と拾はむ」をモチーフに、「小石プロジェクト」なるプロジェクトを展開しようとして中途になっていたとか、いろいろ予想もしていなかったことがらが明らかになってくる。
たとえば歴史について読んだりするときに感じるようなわくわくする気分。無自覚に想定していた世界が、そのように想定していたのだと後づけ的に明らかになっていく、あの自分が相対化されるような不思議な感覚。こういうのも、アートで表現することは可能なのだろうか。