何かが伝わるということ

electrice wire

ときに、言葉ではどうしても伝えられない、といったことが言われる。
しかし言葉や何かを通して、人に何かが伝えられないということや、間違って伝わってしまうとか、どうしたら正確に伝えられるのかといったことよりも、私にはとりあえず何かが伝わってしまうということに関心がある。そこに偉大さや驚きを感じる。それはあるいは、何かがどのように在るかではなく、何かが在るということにこそ、根源的な驚きを感じ取った先人のそれに似たものなのだろうか。
それは私がアートと関わっていたい、と思うこと、そしてこのようにアートと関わっていたい、と思うことと密接に関係しているとともに、私がつくるものが数年前とはまるでちがっていることの理由でもあるのだろうと思う。
私は何かが伝わらない、などということを、意識することもない。